【要約】
色にはそれぞれ物語があります。白にも、青にも、緑にも。黄にも、赤にも、オレンジにも。空から落ちたわた雲は湖畔にそっと咲くワタスゲになり、太陽の子どもは空から緑の春を釣りました。青い瞳に青い服を着た少女シニッカの思い出や、母なる大地の恵みをうけて太陽を称えるために咲いた黄色いタンポポの記憶。紅葉がオレンジなのは、空のコックが秋に太陽のスープを注ぐから。人間が赤なしでは生きられないのは、それが熱の色だから。そして、黒が秘密の色なのは、宇宙のいっさいが詰まっているから。
ハンネレ・フオヴィが詩的に、そして、清冽に、見えている色の神秘に迫ります。
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