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Ahaa! sanoi Pikkuruu    原書名:  Ahaa! sanoi Pikkuruu
 (子リスのピックルー、森へいく)
 作者名:  Hannele Huovi, 1949~
 ハンネレ・フオヴィ
 出版社 / 年:  TAMMI / 2009
 ページ数:  32
 ISBN:  9789513146498
 分類:  児童書・絵本
 備考:  Ihme juttu!
 Jättityttö ja Pirhonen
 Urpo ja Turpo Villissä lännessä
 Vladimirin kirja
 Karvakorvan runopurkki
 Taivaanpojan verkko
 Miinalan Veikon nyrkkeilykoulu
 Suurkontio Tahmapää
 Suurkontio Tahmapää rakentaa
 Gepardi katsoo peiliin
 Vauvan vaaka
 Maailman paras napa
 Matka joulun taloon
 Höyhenketju
 『羽根の鎖』

【要約】

子リスのピックルーは、お母さんとブルーベリー摘みに森に出かけることになりました。ブルーベリーを摘んでいたら、ピックルーはつぎからつぎへと森のなかまたちに出会います。ズアオトリの歌声に歌手もいいなと思い、池の畔のカエルの飛びこむ姿を見て自分も泳ぎたいと思い、マスクラットが家を建てる手伝いをしながら大工さんもいいなと思います。ウサギの走りにランナーを思い、キツネが子ギツネに読み聞かせをしている様子を見て語り手になりたいと思えば、耳をぴんと立てて周りを警戒しているヤギに会ってじぶんも聞き手になりたいと思います。腹ぺこオオカミに遭遇しても逃げずにブルーベリーを差しだしたピックルーの勇気に、オオカミは「大物になるぞ」と言いました。

森のなかでたくさん出会って未来の自分を思い描くピックルーの物語は、幼年童話「どんぐり」文庫の一冊です。

【抜粋訳】

「ああ、ここにいたのね!まあ、たくさん摘んだこと!ピックルーはベリー摘みになれるわね」お母さんは、はぐれたピックルーを見つけると、うれしそうに言いました。
「うん」ピックルーが言いました。
 森で出会ったなかまたちも、ピックルーをほめてくれました。ピックルーはなんだか力がわいてきました。
「ベリー摘みだけじゃないよ。歌を歌ったり、泳いだり、家を建てたり、走ったり、話したり、聞いたり、勇気もあるんだよ。ぼくは何にでもなれるんだ!」
「ほんとね!」お母さんは目を丸くしながら言いました。

文/訳 末延弘子 ハンネレ・フオヴィ著『子リスのピックルー、森へいく』(2009)より


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