【要約】
クリスマスを前に、カッティラコスキ家ではクリスマスの支度に大わらわです。ハンナは、大掃除やら、クリスマスプレゼントの用意やら、クリスマス料理の準備に息つく暇もありません。今年は、実家のばぁばがクリスマスに飽きて南へ旅行に行ってしまったので、残されたじぃじがカッティラコスキ家でクリスマスを過ごすことになりました。ヘイナとトッスとペッテリは大喜びで、じぃじとクリスマスの遊びを楽しみます。雪合戦、手遊び、ボードゲーム、歌遊び、「東方の三博士」(キリスト誕生エピソード)ごっこと遊びにつきませんが、なかでもサンタクロースのお手伝いの小人のトンットゥのお話に子どもたちは興味津々です。鈴のついた赤い三角帽をかぶったトンットゥは、ふだんは姿を目に見えません。じぃじの離しによると、納屋や森やサウナ小屋に棲んでいて、トンットゥのご機嫌を良くすると家を守ってくれるというのです。その話を聞いたトッスは、トンットゥへの贈り物として、物置小屋に食べ物を持って行くことを思いつきました。
地下室の貯蔵庫には、クリスマス料理がずらりと作りおきされています。スウェーデンカブやじゃがいもなどの各種グラタン料理にローストハム、ニシンの酢漬けに赤カブサラダ、ジンジャークッキー生地にデコレーションケーキ。ところが、次から次へと料理が消えてゆく不可解な事件が起こります。料理を食べたのは、きっとトンットゥだと信じて疑わないトッスをよそに、事件はとうとう警察沙汰になり、隣のアリプッラ姉妹まで巻き込むことになりました。
アリプッラ姉妹は、クリスマスに心おきなくお腹いっぱい食べることができるように、「アドベント・ダイエット」を始めました。いよいよクリスマスも明日に控え、マッティと子どもたちはアリプッラ姉妹と一緒にモミの木を採りに森に入ります。結局、ハンナの望みどおりのモミの木が見つからないので、市場で枝ぶりの悪いぱっとしないモミの木を買うことになってしまいました。
はたして盗まれた料理はどこへ消え、犯人はだれなのでしょうか?ほんとうにトンットゥはいるのでしょうか?トンットゥを信じる子どもたちの純粋な心から繰り広げられる、ヘイナとトッスのクリスマスの物語。今回は、でぶっちょ警官の幼少時代とハリセのナポリでのロマンス、そして、ハンナとひょろめがね警官の意外な歌唱力について語られます。「麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス」シリーズ第5弾。
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