【要約】
カッティラコスキ家の母、ハンナの創造力がふたたびぐるぐると回り始めたようです。今回は、じぶんの瞳の色と同じものを食べて健康で穏やかな毎日を送ろう、と言い出したのです。フェルト靴のトッスにはグリーンピース、麦わら帽子のヘイナにはブルーベリースープ、薄い色の目をした父のマッティには若いモミの針葉エキスゼリー、そしてハンナ自身にはチョコレートケーキがおすすめ料理だというのですが、ハンナを除いて、みんな浮かない表情です。続いて、みんなに食べられないものが告げられると、トッスとヘイナは不満を爆発させました。なかでもトッスは、禁止させられたヒラメを食べようと、ヘイナと一緒に無断でボートに乗ってヒラメ釣りに湖へ出かけてしまいます。ところが、途中で浅瀬の葦にボートが座礁したり、片方のオールを湖に落としたり、雷雲が発生したりして、ボートは無人島に漂流したのでした。
どうやら漂着した島は「隠者の島」でした。何百年も前に島の洞窟で生活していた隠者が、お化けとなってみんなを怖がらせているという、いわくつきの島です。ヘイナは『ロビンソン漂流記』(ダニエル・デフォー)を思い出しながら、工夫を凝らしてなんとか脱出しようと試みます。そんななか、トッスは禁止されたヒラメ釣りに無我夢中で、事の重大さに気づきません。
事の重大さに気づいたハンナとマッティは、警察と消防を巻きこんで、「食事つき救出オペレーション(レベル中度)」を実施しました。ハンナは自ら水着に着替え、でぶっちょ警官とハリセはあらゆる手作り料理を携えてゴムボートに乗り、定員オーバーで入りきれなかったひょろめがね警官とヘルガはアリプッラ姉妹の家で待機しているものの、捜索は遅々として進みません。しかも、でぶっちょ警官はハリセの手作り料理が食べたくて、プロポーズしてしまうのです。
ヘイナの思いつきで流したボトルメールがきっかけで、二人は無事に発見されるのですが、またもや一混戦。はたして、隠者はほんとうにいるのでしょうか?ハリセはでぶっちょ警官のプロポーズを受けるのでしょうか?そして、トッスは念願のヒラメを食べることができるのでしょうか?「麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス」シリーズ第11弾。
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