夏。アリプッラ姉妹の家に、手を焼いてしようがないトルスティ・タッタリJr.がやって来ました。トルスティの両親は昆虫学者で国際昆虫学会議に出席しているため、アリプッラ姉妹のもとに夏の間預けられたのでした。やんちゃなトッスと生意気なトルスティは、顔を合わせるとつかみ合いの喧嘩になるほどです。
一方、アリプッラ姉妹の庭では発掘作業が始まっていました。どうやら、先祖とともに埋葬された貴重な遺品探しが目当てのようです。アクセサリーには目がないハンナ(もとより、フィンランドの伝統的なカレヴァラジュエリーが大好きで、身につけています)は参加したくてたまりません。そんななか、ハリセが庭を掘り起こして歴史的発見となったスパイラルリングが盗まれてしまいます。容疑をかけられたハンナは拘置所に入れられてしまい、さあ大変。ところが、ハンナは三食昼寝つきの拘置所生活にまんざらでもない様子・・・。イギリス人ハーフの考古学者と名乗る、ミス・サイレントの奇妙な行動も気になります。
真犯人をつかまえようと、ヘイナとトッスとトルスティが立ち上がります。現場で発見した証拠物件を、親譲りの精確な調査で解明したタッタリJr.のおかげで、指名手配中だった窃盗団(合鍵タイナ、鉄梃サロネン、金庫ヘルヴィ)の隠れ家を、ついに発見します。獄中生活を優雅に送るハンナは、はたして釈放されるのでしょうか?ミス・サイレントの奇妙な行動とは?力を合わせて事件を解決したヘイナとトッスとトルスティになにが芽生え、でぶっちょ警官の活躍にハリセはなにを抱くのでしょう?
邦訳第二弾も、子どもたちの青春でいっぱいです。
【邦訳情報】
作者名:シニッカ・ノポラ&ティーナ・ノポラ
邦訳名:『トルスティは名探偵 ヘイナとトッスの物語2』
翻訳者:末延弘子
挿 絵:佐古百美
出版社:講談社(青い鳥文庫-8月中旬予定)
【原作情報】
作者名:Sinikka Nopola & Tiina Nopola
作品名:Heinähattu ja Vilttitossu rosvojahdissa
出版社:Tammi
初版年:1995年
ISBN :951-31-0606-3
【その他】
前邦訳『麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス ―なぞのいたずら犯人―』についてはこちらをご参照ください。また、『麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッスとルーベンス兄弟」については、 『おすすめ作品7』で紹介しています。こちらもご観覧ください。
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