【抜粋訳: pp.17-18】
「そうなんですか?つまり、フィンランドのどこで手に入るんですか?すばらしい!お手数をおかけいたしました。失礼します」
ミスター・リンドベリに笑顔が浮かびました。
"クッキーアイスはホルヤッカにまだ20本残っているらしい。さっそく、リストにこのことを話そう"
そう思うのと同時に、ミスター・リンドベリはクッキーアイスの味を思い出してよだれがでてきました。
"もういちどクッキーアイスを口にしたいもんだ・・・しかし、なんという地方だったかな?ホルヤッカ?いったい、それはどこだろう?"
ミスター・リンドベリはフィンランドの地図をリビングのテーブルに広げました。ホルヤッカ、ホルヤッカ、ホルヤッカ・・・。ああ、あった。北カレリアの小さな村だ"
しばらくして、ミスター・リンドベリはラッパーヤ家のドアベルを鳴らしました。
「ニュースだよ。さっき、アイス製造工場に電話をかけたら、クッキーアイスの製造はもう中止になったと言われてね」
「クッキーアイス」という言葉を耳にしたリストとネッリが、玄関にやって来ました。
「ただし、ホルヤッカの夏の出店になら、まだ20本残っているらしい。すぐにホルヤッカにでかけよう」
「やったあ!」ネッリが声を上げました。
リストはなにやら決めかねています。
「そこに着いたときには、もう一本も残ってないと思う」リストがぼそっとつぶやきました。
「だから、急がなきゃ」と、ミスター・リンドベリ。
「だいたい、ホルヤッカってどのへんなわけ?」リストは、力なく言いました。
「ホルヤッカには列車で行ける。明日の朝、出発しよう」
「わたしもホルヤッカに行くの?」ネッリが聞きました
「行ってもいいか、お家の人に聞いてきて」ラウハおばさんが言いました。
「アイスを手にいれるためには、始発の列車に乗るのが一番だね。すぐに売り切れちゃうから」ミスター・リンドベリが言いました。
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