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Keinulauta    原書名:  Keinulauta
 (シーソー)
 作者名:  Timo Parvela, 1964~
 ティモ・パルヴェラ
 出版社 / 年:  WSOY / 2006
 ページ数:  83
 ISBN:  9510319015
 分類:  絵本
 備考:  2006年度フィンランディア・ジュニア賞受賞作品
 Maukka ja Väykkä rakentavat talon
 Maukka, Väykkä ja mieleton lumipallo
 Onnenpyörä
 Hilma ja täydellinen lemmikki / Hilma ja hyvä harrastus
 Karuselli
 Maukka ja Väykkä
 Ella ja kaverit 1-3
 Ella aalloilla
 Sanoo isä

【要約】

「シーソーは、ひとりではこげないんだ」

ひとりぼっちのくまのピーは、いっしょにシーソーをこいでくれる相手を待っています。でも、待っているだけでよいのでしょうか。大きなもみの木に後押しされて、シーソー相手を探す旅に出ます。

ピーは、いくつもの場面に直面して、いくつもの感情を体験します。月は太陽を信じて夜と昼をシーソーしていることに感動し、あるいは、怒りっぽいヒステリー男や愚かなもうひとりのくまのアルゴンにがっかりし、カモメになれなかったカモメ鳥やちっぽけな臆病なサギのために温かいまなざしを向けることを覚えます。

いろんなひととの出会いは、ピーになにをもたらすのでしょうか。そして、新しいことに踏みだすには、なにが必要なのでしょう。はたして、シーソーの相手は見つかったのでしょうか。

【抜粋訳: p. 55】

ピーのかんがえでは、いろんなことが上がったり下がったりしました。いやなこともあったし、楽しいこともありました。ほっとするときもあったし、こわいと思ったときもありました。

「シーソーをこぐのも、こんなかんじかな。すてきなことと、こわいこと。上がるのはすてきだけど、下がるのはこわい。いっしょにシーソーをこいでくれる子が見つかればすてきだけど、その子がどこかに行っちゃったらこわい。上がったり下がったり。月と太陽みたいに」

文/訳 末延弘子 ティモ・パルヴェラ著『シーソー』(2006)より


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