【要約】
小学一年生のエッラには、楽しくてゆかいなクラスの仲間がいます。もの知りトゥーッカ、泣き虫サンッパ、ちょっぴり鈍感なパテ、しっかり者のハンナと、ふつうだけど侮れないティーナです。そして、いつもおろおろしている担任の先生。
先生は、ある手紙をきっかけにがらりと変わりました。宿題をよく出すしっかり者だったのに、無精ひげを生やしてあやしい行動をとるようになりました。エッラたちは、先生がもらった手紙は脅迫状だと推理します。手紙には切手が貼っていなかったので、学校関係者かもしれません。教え方に不満な校長先生?身代金を要求する管理人さん?Bクラスのいじわるな女の先生?ハゲ頭の体育の先生?それとも、小柄で気難しい英語の先生?
エッラたちは、変装して先生の家を訪ねます。玄関に「木曜の夜9時15分に駅公園で」と書かれたメモ紙を発見して、先生救出作戦に出ます。約束の場所でなにが起こるのでしょうか。先生はほんとうにゆすられているのでしょうか?
エッラとゆかいな仲間たちのユーモアが事件を楽しく解決します。
「エッラとゆかいな仲間たち」シリーズ(1995-)は、現在、第12弾まで刊行されている小学低学年向け児童書です。同書には、第3弾まで収蔵されています。第1弾『Ella ja kiristäjä(エッラとなぞのきょうはく状)(1995)に引き続いて、第2弾『Ella teatterissa(エッラとドタバタ劇)』(1996)ではエッラたちのクラスでクリスマス劇「東方の三博士の来訪」を披露し、第3弾『Ella luokkaretkellä(エッラとスリリングな社会見学)』(1997)では「教養を身につけるために」レストランや美術館や動物園を回ります。『エッラとスリリングな社会見学』は1992年度IBBYオナーリスト賞を、『エッラとパテのロックンロール』は、2005年度フィンランド児童書評議会(IBBYフィンランド)タンペレ支部主催プラッタ賞を受賞しました。
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