【要約】
シーリは明るくておちゃめな女の子。ひとりっ子のシーリは、おとなりのオット三兄弟(ちびオット、まんなかオット、おおきいオット)と仲よしです。シーリには、オット三兄弟のほかに、たいせつな遊び仲間がいます。ウサギのぬいぐるみのププです。
ある日、ププのお腹に大きな穴があいて、中綿が飛びだしてしまいました。もとどおりに直すのはむずかしそうです。すると、おおきいオットが小児科病院に電話をかけてくれて、みんなでププを病院に連れていったのですが、お医者さんから「ぬいぐるみ病院」を紹介されました。
ぬいぐるみ病院には、ケガを負ったくまのぬいぐるみがベッドに並んでいました。ププの治療には一週間かかると言われたシーリは、そのまま家に帰ります。家に帰っても、ププのことが恋しくてたまりません。紙人形で遊んでみてもつまらないし、ププが病院でほかのくまのぬいぐるみたちにいじめられているかもしれないと思うと、シーリは気が気ではありません。
ププが回復するまで、代わりのぬいぐるみが送られてきました。シーリ宛ての包みのなかに入っていたのは、ブタのぬいぐるみでした。色はくすんでかわいくありません。シーリは、部屋のすみっこにブタをほうりなげました。ププが元気になってもどってきたので、シーリはブタを返そうとしますが、ブタには持ち主がいません。ぬいぐるみ病院に置き去りにされて、ひとりぼっちだったのです。シーリは、あたらしく家族に迎え入れ、ププの快気祝いをオット三兄弟と開きました。
「ヘイナとトッスの物語」シリーズ(講談社刊)でおなじみのティーナ・ノポラの「シーリ」シリーズ第四作目。ほかに、『Siiri ja kolme Ottoa(シーリとオット三兄弟)』(2002)、『Siiri ja yläkerran Onni(シーリと二階のオンニ)』(2003)、『Siiri ja sotkuinen Kerttu(シーリとこまったケルットゥ)』(2004)、『Siiri ja Kertun kirppusotkuinen Kerttu(シーリ、音楽教室へいく)』(2006)があります。
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