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Minkä tietäminen on ihmiselle välttämätöntä    原書名:  Minkä tietäminen on ihmiselle välttämätöntä
 (人間は何を知らずにはいられないのか)
 作者名:  Jouni Inkala, 1966~
 ヨウニ・インカラ
 出版社 / 年:  WSOY / 2008
 ページ数:  60
 ISBN:  9789510340004
 分類:  詩集
 備考:  エイナリ・ヴオレラ賞を受賞
 Kemosynteesi

【要約】

生は、相反するものが衝突し、片割れを振りきった上に成る。しかし、新たな生は、不断にジンテーゼを求めて現在を生きてゆく。ますます差異化し、ますます変容し、無限に深く遠のいてゆくけれど、自分らしく在らしめるのは、「神聖な低音」であり「直観」である。人間のもっとも深遠なるものは、はかりしれない。根底から血をめぐらせ、生を方向づける。

 詩的業績を顕彰する名誉あるエイナリ・ヴオレラ賞を受賞したインカラの第8詩集。

【抜粋訳:p. 33】

背景放射

私の中で新たに生まれつつある、うごめく何か……
どうなってゆくのか、予知できない

後ろに塩を蒔いたのは
そこになにも
生えず、会わず、差しださず、花が咲かないようにするためだ
幸いにもそうあってきた

前にはなにもない
なにも通った跡はない、本当だ
ふたたび今、不屈なる
貴い奇跡が―
私を取り囲む
私の慈悲深き守護神が、今

2006-2007

文/訳 末延弘子 ヨウニ・インカラ著『人間は何を知らずにはいられないのか』(2008)より


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