【要約】
レーズンみたいなしわくちゃな頬。ネズミのしっぽみたいに長い髪。エーミの大好きなおばあちゃん。
庭の老木に吊るしたブランコに乗っておばあちゃんと風を切ることも、時間を忘れておばあちゃんと湖岸で魚釣りすることも、おばあちゃんの死とともにできなくなります。エーミの深い悲しみは、黒い塊となって、胸にずしりと重くのしかかります。
悲しみは忘れることはできません。膨らんでゆくばかりです。
エーミは、どうやって悲しみを小さくするのでしょう。
おかあさんと悲しみを語ることは、死に向きあう勇気を与えてくれるのでしょうか。
国際性と多文化性をテーマした作品を数多く手がけるサリ・アイロラの、奇抜な輪郭線とグラフィックによるユニークな挿絵が、エーミの心の移ろいを巧みに表現しています。おかあさんと一緒に読むための本です。
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