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   原書名:  Veka viilettää
 (ヴェカがとぶ)
 作者名:  Anne Kalliola
 アンネ・カッリオラ
 出版社 / 年:  WSOY / 2006
 ページ数:  38
 ISBN:  9510313548
 分類:  絵本
 備考:  2004年度北欧絵本コンテスト出品作

【要約】

白樺の枝に、苔や茎を上手に組み立てて巣をつくったヒワ一家に、ヒナが四羽生まれました。ヴェカは、なかでも元気いっぱいのやんちゃな男の子。そして、いちばんになることが、なによりも、だれよりも大好きです。だれよりも、早く飛べるようになること。だれよりも、速く飛ぶこと。かくれんぼでは、だれよりも早く見つけて、だれよりも先頭に並びたがります。だれにも負けたくないからです。

ところが、老カラスのヴァイノの「のんびりレッスン」に通いはじめてから、ヴェカは、たくさんのことに気づくようになります。まわりがもっとよく見えるようになったヴェカは、なにを学んだのでしょうか。

【抜粋訳】

ヴァイノがいいました。
「わしには見えたぞ。くもが巣を編んでいるようすや、てんとうむしの六歳の誕生日パーティのようすがな」
「なんでわかるのさ?ケーキにたてたろうそくを数えたわけ?」ヴェカが聞きました。
「いいや。主役の背中のホシが見えたんじゃ」
「そうか!ぼくもまわりが見えるようになりたい」

文/訳 末延弘子 アンネ・カッリオラ著『ヴェカがとぶ』(2006)より


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