【要約】
カレント先生代理は、砕氷船「ポーラースター号」より一足先に、南極へと出発します。潜水艦で、南極氷の下を調査するためです。潜水艦は、北極での「ストーム号」発見の報酬として、ドイツの極地調査研究所と国際氷協会とザウアークラウト食品会社から贈られました。同行するのは、同僚のハンス、巨漢ネコのヘルムット、オウムのフリッツ、詩吟に興じるAIコンピューターのオスカリと恋人のミーマ、そして、筋骨隆々の芸術家ステファン。今回のペダントは、エリカ・シュワルツという若い女性で、ステファンとカレント先生代理は恋心を抱いているようです。
潜水艦「フラヴィア」に乗って目にする氷の下の世界は、まるで別世界です。ちょっと潜っただけでも、起伏のない氷床とはちがった複雑な地形が目の前に広がりました。襲撃してくるペンギンたちに、カレント先生代理は恐怖を覚えたのも、じぶんの考えを読まれているような気がしたからです。飛行船「ボニータ」では、気晴らしに遠出をしながら、南極の測量調査をしました。
今回も、カレント先生代理はハンスとある計画を立てていました。それは、何千キロメートルにも及ぶ氷の下に潜ってみることでした。この探検旅行に新しく仲間に加わったのは、南極に移住した11歳の少女ヴィルギリアと、そのペットの氷蛇ヴァーミセルです。ところが、船は氷の嵐に遭遇し、レーダーも壊れて、遭難してしまいます。
はたして、一行は助かるのでしょうか?そして、ペンギンたちのテレパシーとはいったいなんなのでしょう?
|