【要約】
「僕のコートの裏地には、海のすべての太陽が眩しく光っている」
マルック・パーソネンの四冊目となる叙事詩『海に沈んだ都市の歌』では、ダイナミックに、プリミティブに、そして、イメージのおもむくままに、めくるめく世界が繰り広げられます。そこには、シュールレアリストのような、新しい言葉の結合から生まれてくる新たな可能性があり、迸る精神の運動があり、感覚の躍動が感じられます。冒頭には、フランスの詩人アルチュール・ランボーの「酔いどれ船」が引用され、作品の棹となっています。死と再生、じぶん自身への疾走、今、ここにある自分を超えて、じぶんの存在可能を問う、一冊です。
|