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Isä, lähdetään sieneen!    原書名:  Isä, lähdetään sieneen!
 (パパ、きのこ狩りにいこうよ!)
 作者名:  Markus Majaluoma, 1961~
 マルクス・マヤルオマ
 出版社 / 年:  WSOY / 2003
 ページ数:  32
 ISBN:  9510282944
 分類:  絵本
 備考:  Isä, lähdetään saareen!
 Hulda ja Jalmari

【要約】

ルースマキ家のパパが車を買いました。オッシ、ヴァイノ、アンナマリのルースマキ三兄弟は、お隣さんのプトゥケラおじいさんの門扉でバスごっこをしながら、パパの帰りを待っています。プトゥケラさんが子どものときは馬が車の代わりで、馬に乗ってきのこ狩りに森へ行っていたという話に、みんなは大はしゃぎです。

そこで、パパの新車できのこ狩りに行くことになりました。ところが、森でクマに遭遇したと思いこんだパパは森ではぐれてしまいます。プトゥケラさんと三人の子どもたちは、車のなかで避難してパパを待つことに。ルースマキ一家の冒険シリーズ第2弾。

【抜粋訳】

「やったあ、車がやってきた!パパときのこ狩りだ!」
「ちょ、ちょっと待ちなさい」パパはわけがわからず頭をふりました。
「パパは帰ってきたばかりだよ。しかも、車も買ったばかりなんだ・・・だいたいきのこ狩りの話はどこからきたんだ?」パパはうたがいの目をプトゥケラさんにむけましたが、プトゥケラさんはハサミをさっとつかんで、いそいそと庭の剪定をしはじめました。
「いいかい、みんな。パパはすごくくたびれているんだ。きのこ狩りは今回はなしだよ」パパはきびしい顔つきになりました。オッシとヴァイノとアンナマリはがっくりうなだれました。パパも下をむいて子どもたちを見ました。三人の泥まみれの小さな足を見れば見るほど、パパの心はじんわりとけてゆきました。パパはしかたなくため息をついてこう言いました。
「わかったよ、車がやって来たということで、今日はきのこ狩りだ」

文/訳 末延弘子 マルクス・マヤルオマ著『パパ、きのこ狩りにいこうよ!』(2003)より


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