【要約】
オーシャン機構に配属されているカレント先生代理は、砕氷船「ポーラースター号」に乗って、極地探検に出発します。同行するのは、ルールとマジパン好きのプリュカ船長、きっぷのいいロシア人女性の魚調査員ソンヤ、心根のやさしい大男のプラム船員と巨漢ネコのヘルムット、そして、詩吟に興じるAIコンピューターのオスカリに同僚のハンス。
実は、カレント先生代理はハンスとある計画を立てていました。それは、何十年もまえに遭難してしまった、調査船「ストーム号」を探すことでした。このストーム号は、どうやらポーラースター号とは正反対の南極に沈んだらしく、ふたりは「極地キノコ」を使って航路を変えようとします。このキノコを食べると、「南が恋しい病」にかかるからです。解毒剤はキルシュ酒。キノコとお酒で、ポーラースター号は毎晩、お祭り騒ぎとなります。
氷床に降りて、ピザパーティをしたり、火山を調査したり、温泉を発見したり、白熊に遭遇したり。カレント先生代理が発明したザウアークラウトセンサーとは、いったいなんなのでしょうか。そして、ストーム号は、はたして発見されるのでしょうか。
不合理な発明に心温まり、結束してゆく仲間たちの友情とユニークなユーモアに笑みがこぼれる作品です。
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