【抜粋訳:p.14】
朝日は 夜のきわみまで 照らすのに
わたしたちまで 届かない
あれば 新たな始まりは べつの途上
海は騒ぎ 呑まれて世界は洗われる
より やわらかく
もはや どこにも急いでおらず
出来事は やって来ては 去ってゆく
過去にも 未来にも
青春は 生まれない
辛夷が咲いて 白い翼が すぐにでも
影絵を つくる
動かぬ 密なる木 わたしのなかの
悲しみの巣は 離れない
真なるもの、 玲瓏で ちがうもの
空虚、 意味でいっぱいなのに
きっと ずっとわからない
きっと あなたにもわからない
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