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Siirin jouluyllätys    原書名:  Siirin jouluyllätys
 (シーリのうれしいクリスマス)
 作者名:  Tiina Nopola, 1955~
 ティーナ・ノポラ
 出版社 / 年:  TAMMI / 2009
 ページ数:  40
 ISBN:  978-951-31-5045-7
 分類:  絵本
 備考:  Siiri ja kamala possu
 Siiri ja Kertun kirppu
 Siiri ja sotkuinen Kerttu

【要約】

もうすぐ待ちに待ったクリスマスです。お母さんとジンジャークッキーを焼くのを楽しみにしていたシーリですが、お母さんはインフルエンザにかかって寝こんでしまいました。お父さんは出張でクリスマスイブまで帰ってきません。シーリの家には、クリスマスプレゼントも、クリスマス料理も、モミの木もまだありません。ふさぎこんだシーリをかわいそうに思ったオット三兄弟は、シーリを喜ばせようとプレゼントやモミの木を買いに行ったり、ジンジャークッキーを焼いたりしますが、お金が足りなかったり、スパイスを入れすぎたりして、なかなかうまくいきません。そこで、三人はクリスマス募金を集めることにしました。すると、三人から事情を知った町の住人たちが、クリスマスプレゼントを持って続々とシーリの家に詰めかけてきました。シーリも、すっかり回復したお母さんも、一日早く帰ってきたお父さんも、思いがけないクリスマスプレゼントに驚くばかりです。

プレゼントに埋めつくされた部屋を見ながら、シーリは、みんなのクリスマスパーティをしようと思いつきます。

みんなのクリスマスパーティを開きます。
イブに公民館に15時。
ぜひ、きてください。

シーリより
追伸
プレゼントどうもありがとう。

みんなの思いやりを、みんなでわかちあう、心あたたまる「シーリ」シリーズ第7弾。

【抜粋訳】

 公民館の庭には灯りがともり、クリスマスをいわう人たちがぞくぞくと集まってきました。
 ふきぬけのホールのまんなかに大きなクリスマスツリーが立ち、長いテーブルにはごちそうがずらりとならんでいます。赤カブのサラダ、ニシンの酢づけ、カブのグラタン、自家製ハム、ミートパイ、プルーンスープ、ナツメヤシのケーキ。
「こんなふうにいっしょにおいわいするって、いいわね」
 そう言うと、ミス・トゥーパネンはプルーンスープにホイップクルームをボタッと落としました。
 食事が終わると、みんなでクリスマスの歌を歌い、クリスマスツリーを囲んでダンスがはじまりました。
「こんなに楽しいクリスマスははじめてだ!ありがとう!」
 集まった人たちはプレゼントをかかえて、うれしそうに会場を後にしました。

文/訳 末延弘子 ティーナ・ノポラ著『シーリのうれしいクリスマス』(2009)より


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