【抜粋訳: pp.3-4】
ヘルシンキ中央駅は人であふれかえっています。(タトゥとパトゥは中央駅の屋根から人ごみを見下ろしています)
「ヘルシンキにはこんなにたくさんの頭があつまっているから、フィンランドの首都なんだ」と、パトゥが考えています。
「あっ、あそこからヨリがくるよ!ヨリ!ヨリ!」と、二人はおもいきり声をだしました。
「元気だった?久しぶり。ごめんよ、ちょっと急いでるんだ。だいじな仕事がはいってるんだよ。いっしょについてきてくれよ!タクシー!タクシー!」
タクシーを止めて三人が乗り込むと、ヨリが運転手に行き先をつげます。
「国立博物館までおねがいします」
すると、ヨリはケータイをかけはじめました。
「ヨリはすごくいそがしそう。ビジネスマンとしてすごくだいじにされてるんだね」と、タトゥがこっそりパトゥに言いました。
「きっとそうだね。ところで、ヨリのカバンからもくもく煙がでているけど、気づいた?ほんとにかわってるね」と、パトゥはささやきかえしました。
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