【要約】
魂が自在に自由に躍動する場所はどこなのか。それは「雨降る庭」、それは「夜の檸檬の木」、それは「内なる熱帯雨林、石、ゆっくりとたゆたう水」だ。そこは「水路が出逢い、緑が渦巻き、波が全方向から吹いてくる」。流れる水のように、詩は止まることなく、閉じることなく、つかみきれない無限を目ざす。日常の瞬間や自然に触れた平明な表現ながらも、夢のような霧のような根源に根ざしたものがある。おとずれた存在に共鳴せずにはおれなかった「素朴な琴」のような明澄で透明な音が響く。
同書は、『鉱物(Mineraler)』(2003, Söderströms)と『歌(Sånger)』(2006, Söderströms)を収蔵した一冊です。
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