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【要約】
ディノサウルスの卵と魚の骨のひそひそ話、気になります。夢にうなされたら、月の光を浴びましょう。行き詰まったらペリコプターにひょいと乗り、クリスマスの取り扱いならクリスマスマシンに任せましょう。庭の妃の雑草禁止令に風の女王が種を蒔き、木々のバンドは市場で結成。さて、そのメロディーは?
なにが起こるかわからない。なにが起きてもだいじょうぶ。モノたちが音をもらって、自由に、伸びやかに、常識を超えて楽しくリズムを刻みます。詩人シネルヴォの言葉がナンセンスに響きあう児童詩です。
【抜粋訳: p.47】
夜と昼
岩にすわった卵がひとつ 卵みたいなかたちがひとつ そばにぴったりくっついた 魚の骨がくっついた
卵のなかから声がする 「世界になにがあるんだろう? ひょっこり頭をつき出せば ぼくにもお日さま見れるかな?」
「あたりきしゃりき 雲もごらんにいれようか ディノサウルスのごつごつ襟と しっとりなじむ翼をかくす雲ひとつ
夜もごらんにいれようか 夜は星で池にキスをする 夜は影で撫でてくる チョウザメだったこのオレを」
文/訳 末延弘子 ヘレナ・シネルヴォ著『アクバトゥスと仲間たち』(2007)より
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