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Akuvatus ja muita härveleitä & otuksia    原書名:  Akuvatus ja muita härveleitä & otuksia
 (アクバトゥスと仲間たち)
 作者名:  Helena Sinervo, 1961-
 ヘレナ・シネルヴォ
 出版社 / 年:  WSOY / 2007
 ページ数:  47
 ISBN:  9789510330234
 分類:  児童詩
 備考:  

【要約】

ディノサウルスの卵と魚の骨のひそひそ話、気になります。夢にうなされたら、月の光を浴びましょう。行き詰まったらペリコプターにひょいと乗り、クリスマスの取り扱いならクリスマスマシンに任せましょう。庭の妃の雑草禁止令に風の女王が種を蒔き、木々のバンドは市場で結成。さて、そのメロディーは?

なにが起こるかわからない。なにが起きてもだいじょうぶ。モノたちが音をもらって、自由に、伸びやかに、常識を超えて楽しくリズムを刻みます。詩人シネルヴォの言葉がナンセンスに響きあう児童詩です。

【抜粋訳: p.47】

夜と昼

岩にすわった卵がひとつ
卵みたいなかたちがひとつ
そばにぴったりくっついた
魚の骨がくっついた

卵のなかから声がする
「世界になにがあるんだろう?
ひょっこり頭をつき出せば
ぼくにもお日さま見れるかな?」

「あたりきしゃりき
雲もごらんにいれようか
ディノサウルスのごつごつ襟と
しっとりなじむ翼をかくす雲ひとつ

夜もごらんにいれようか
夜は星で池にキスをする
夜は影で撫でてくる
チョウザメだったこのオレを」

文/訳 末延弘子 ヘレナ・シネルヴォ著『アクバトゥスと仲間たち』(2007)より


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