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Milla ja pohjaton pyykkikori    原書名:  Milla ja pohjaton pyykkikori
 (ミッラと底なし洗濯かご)
 作者名:  Salla Savolainen, 1962~ & Hannu Savolainen
 サッラ・サヴォライネン & ハンヌ・サヴォライネン
 出版社 / 年:  WSOY / 2007
 ページ数:  28
 ISBN:  9789510333167
 分類:  絵本
 備考:  

【要約】

待ちに待った夏休みが始まりました。ミッラはママと遊園地に行くはずでした。ところが、ママは着ていくものがなくてその場にバタンと倒れてしまったのです。上の階のお医者さんから安静にするようにと言われ、ミッラはがっかり。そんなミッラの目の前に妖精が現れて、ミッラに魔法の袋を手わたしました。魔法の袋は、ほしいものをどんどん増やしてくれるというのです。ママのクローゼットに入れるつもりが、服と一緒に洗濯かごにうっかり置き忘れてしまいました。おかげで、せっかく元気になったママも、洗っても洗ってもいっこうに減らない洗濯物に追われることに。やることがどんどん増えて、処理しきれなくなってゆく日々に、みんなてんてこ舞いです。パパもお休みをとって洗濯紐を増やし、おばあちゃんまでお手伝いにやって来て、ついに洗濯機は壊れてしまいました。

洗濯かごはリサイクルボックスに入れて、ようやく洗う物から自由になります。クローゼットには服は一着も増えていないけれど、「なかがキレイっていちばんたいせつね」とママは言って、ミッラと遊園地へ出かけるのでした。

【抜粋訳】

ミッラははっとしました。
"妖精がくれた魔法のふくろ、スカートのポケットにいれっぱなし。洗濯かごのなかにおきわすれちゃった!そのせいだ!"
 ミッラはこのことをママに正直に話しました。
「妖精なんてママは信じないわよ。そんなことって現実じゃありえないもの」ママが言いました。
「でも、科学でせつめいできないことなんて、まだまだたくさんあるぞ」パパが言いました。すると、ママがかくごしたように言いました。
「きっとあなたたちの言うとおりね。だって、こんなこと、まともな頭じゃわかんないわ」

文/訳 末延弘子 サッラ・サヴォライネン&ハンヌ・サヴォライネン著『ミッラと底なし洗濯かご』(2007)より


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