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2005年度の「新しい本クラブ」賞、シニッカ・ノポラへ

Sinikka Nopola Risto Räppääjä Heinähattu, Vilttitossu ja Rubensin veljekset

WSOY社の「新刊クラブ」は1980年に設立されて以来、幅広い読者層を獲得し続け、毎月の新刊案内をいち早く読者に告知してきました。現在でもフィンランド国内で二番目の会員数を誇るクラブは、今年で25周年を迎えました。

その記念すべき年に、作家のシニッカ・ノポラ(Sinikka Nopola)がこれまでの活躍を称えて表彰されました。シニッカは1987年に処女小説『ティーバッグ』を発表して以降、ジャンルを問わず精力的に作品を発表してきました。妹のティーナ・ノポラとの共著作品で有名な「麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス」シリーズや「リスト・ラッパーヤ」シリーズといった児童書は言うまでもなく、舞台脚本、ミュージカル、ラジオ劇、エッセーなどでも活躍しています。

シニッカ自身、新聞社の編集者であったことから、その切り口のよい語りと的を射た話の運びには定評があります。また、淡白になりがちな文章にユーモアでアクセントをつけた、エッセー集『春色ストッキングであなたがたをむかえます(Tervehdin teitä kevätsukkahousuilla)』(2001)や、姉妹の故郷であるタンペレ市界隈のハメ方言や風習をカリカチュア化したエッセー集『たいしたことないって(Ei tehrä tästä ny numeroo)』(2003)や『後の祭り(Se on myöhästä ny)』(2004)では、フィンランド人の本質に笑いのアクセントを交えながら迫り、話題を呼んでいます。今後のさらなる活躍が期待できる作家です。

【関連情報:麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス】

link1 『麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッスとルーベンス兄弟』については、こちら!
link1 『麦わら帽子のヘイナとフェルト靴のトッス ―なぞのいたずら犯人―』については、こちら!
link1 日本語版のイラストを担当された佐古百美さんのインタビューは、 こちら!
link1 映画情報「ヘイフラワーとキルトシュー」は、 こちら!

【関連情報:リスト・ラッパーヤ】

link1 『リスト・ラッパーヤとエルヴィおばさん』については、こちらでご紹介しています。


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