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ヤッソ猫の生みの親J・ロイコネン、2005年度プーパー帽賞を受賞

しゃべる尻尾をもつ陽気なヤッソ猫(Jasso-kissa)が、フィンランド漫画界に登場して10余年。エネルギッシュでテンポよくリズムを刻むヤッソ猫ワールドを生み出したJ・ロイコネン(ユハ・ロイコネン, 1970~)が、フィンランド漫画協会による2005年度のプーパー帽賞を受賞しました。

漫画家ジョージ・ハリマンのクレイジー・キャットがモデルになったというヤッソ猫は、『リドル(Riddle)』(1992)に登場して以来、着実に人気を獲得してきました。ヘルシンギン・サノマット紙(1993~1995)などの各紙を賑わせ、各地で展覧会を催し、1997年にはテレビに登場(13回シリーズ)しました。翌年の1998年には、「ヤッソぐらぶ(Jasso-Gulbi)」を設立(http://www.jasso.net/)し、アルバムも現在までに数十冊にのぼっています。また、ヤッソ猫はTシャツ、バッジ、マグカップ、ぬいぐるみ、さらにはジュースのキャラクターとして商品化もされています。

ロイコネンのコミカルなヤッソ猫ワールドには、現実離れした滑稽さとあっけらかんとした前向きさが漂います。ヤッソ猫としゃべる尻尾のおちゃめな"あ・うん"の呼吸も絶妙ですし、また、しゃべるのは尻尾だけではなく、枕もマットレスもトースターもしゃべって動くのです。生活のなかの陽気な遊び心がヤッソ猫を介して弾けます。

「猫のちょっと気だるげで考え深げな性格に興味がそそられるんですよ。しっぽは猫の心境や考えの表れですね」(文 エリナ・ヨキサロ、マルユット・カタヤ「しゃべる尻尾のヤッソ猫、フィンランド漫画界をリードする」Festival News 2002より)


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