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ソフィ・オクサネン著『粛清』

【ソフィ・オクサネン著『粛清』】

2009年に東京新聞の文化面で本サイトのスタッフが「劇作で”理想郷”の闇描く」と題して紹介した『粛清』(原題:Puhdistus 2008, WSOY, 劇作は2006年に出版)が英米文学翻訳家の上野 元美さんの訳で早川書房より刊行されました。興味のある方々は、邦訳作品をお読みください。

【書籍情報】

単行本: 403ページ
出版社: 早川書房
ISBN-10: 4152092726
ISBN-13: 978-4152092724
発売日: 2012/2/9

【『粛清』のあらすじ】

「エストニアの小村に暮らすアリーダは、ソビエト統治時代の行ないのせいで近隣からいやがらせを受けながらも、家族の土地を守りながら細々と生活している。ある朝、彼女は家の庭に見知らぬ若い女が倒れているのを発見する。またいやがらせ?あるいは、最近流行りの盗賊の一味?悩みながらも、アリーダは衰弱している女を家にあげてしまう。その女はエストニア語を話すロシア人で、名前をザラといった。誰かから逃げているようだが、理由ははっきりしない。行動も奇矯だった。だが、孤独なアリーダは、ザラを家に匿うことに決める。―激動の歴史に翻弄されたふたりの女の邂逅を描く、フィンランドの新鋭作家の代表作  (「BOOK」データベースより)」

【ソフィ・オクサネンについて】

ソフィ・オクサネン (Sofi Oksanen, 1977-)は、フィンランドの小説家・劇作家。フィンランド人の父とエストニア人の母を持ち、中部フィンランドのユヴァスキュラで育つ。ヘルシンキ大学で文学を学び、その後演劇スクールでドラマトゥルギー(ドラマの製作手法)を学ぶ。ソ連の支配下にあったエストニアを描いた『 Stalinin lehmat(スターリンの牛たち)』(2003, WSOY)で作家活動を開始しする。『Baby Jane(ベイビー ジェーン)』(2005, WSOY)ではパニック障害をテーマに取り上げ、その障害によって失われていく人間関係、そして暴力を描く。エストニアの歴史に根ざした小説『Puhdistus(粛清)』(2008, WSOY,劇作は2006年に出版)で2008年度のフィンランディア賞を受賞者した。その他に北欧評議会文学賞など数々の文学賞を得ている。(フィンランド文学情報サイト―作家・作品紹介より


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