ユルキ・ヴァイノネン
(Jrki Vainonen, 1963-)

大学で文学を学び、主にアイルランド文学翻訳家として活動を開始。作家としてはヘルシンギンサノマット文学賞を受賞した短編小説集『探検家とその他の物語』(Tutkimusmatkailija ja muita tarinoita, 1999)で文壇入りする。作風は、現実とかけ離れた世界を創造しながらも逆説的に現実に迫ろうとするマジック・リアリズムに分類され、フィンランドの文学の中でもひときわ異彩を放っている。作品に、短編小説集『骨の庭』(Luutarhaa, 2001)、小説『無口な神様』(Mykkä jumala, 2003)、そして小説『相続』(Perintö, 2005)がある。