Petri Tamminen

ペトリ・タンミネン
(Petri Tamminen, 1966-)

フィンランドの小説家。短歌や俳句の奥深い潔さを思わせる『かくれんぼうの国(Piiloutujan maa, 2002)』は、タンミネンに特徴的な非個性的で簡潔な文体が水際立つ。日常は隠れる場所で溢れている。普段は気にも留めない砂の穴も、人ごみのなかも、そして母親の懐も隠れ場所となる。同じように、余計な言葉は削ぎ取られ洗練されたミニマリズムの手法が際立つ作品に、『人生いろいろ(Elämiä, 1994)』、『男の憂鬱(Miehen ikävä, 1997)』などがある。『かくれんぼうの国』で、2002年度カレヴィ・ヤンッティ賞を受賞している。