Väinnö Linna

ヴァイノ・リンナ
(Väinnö Linna, 1920-1992)

フィンランドの小説家。隣国ソビエト軍と奮闘するフィンランド兵士の姿を情緒豊かに描いた小説『無名戦士』(Tuntematon sotilas, 1954)や、歴史の波に翻弄されながら暮らす小作人を世代ごとに描いた三部作『ここ北極星の下で1-3』(Täällä Pohjantähden alla I-III, 1959-62)などの代表作を著す。これらの作品で、1963年に北欧評議会の文学賞を受賞するなど国際的に高い評価を得ている。その他に、初期の作品として作家志望の若者の心境を哲学的に描いた『目標』(Päämäärä, 1947)や、若者の複雑な恋愛劇を描いた『嫉妬』(Musta rakkaus,1948)などの小説がある。