ペンッティ・ホラッパ
(Pentti Holappa, 1927-)

フィンランドの詩人、小説家。フランス文学や哲学に影響を受け、ホラッパ自身もフランスの現代文学(クロード・シモン、サミュエル・ベケットなど)を多く訳している。また、政治にも意欲的に取り組み、1972年には文部大臣に就任している。代表作『友の肖像画(Ystävän muotokuva, 1998)』は、胸が張り裂けるような、二人の男性の情熱的な友情を綴った長編小説である。ホモセクシュアリティの美しい情景がかつてなく前面に浮き出し、社会の価値基準や境界線を試す作品で、1998年度フィンランディア賞に輝いた。他に、『二人の作家(Kaksi kirjailijaa, 2002)』などがある。