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第14回東京国際ブックフェア開幕!!

第14回東京国際ブックフェア

既に本サイトでも告知しているように、2007年7月5日(木)~7月8日(日)まで第14回東京国際ブックフェアが開催されています。今回、フィンランド文学情報センター・FILI(Suomen kirjallisuuden tiedotuskeskus)がこのブックフェアに初めて参加します。

ブックフェアに先立って7月2日(月)に駐日フィンランド大使館で、フィンランド文学情報センター・FILI所長イリス・シュヴァンク氏、同コミュニケーションマネージャー ハンネレ・イュルッカ氏、そして翻訳家であり本サイトのスタッフの末延弘子氏による講演が行なわれました。この講演には、出版関係者、翻訳家、語学講師などが40名ほど参加しました。

シュヴァンク所長は、とりわけ各種文学セミナーを主催することで翻訳家の育成に力を注いでいると、FILIの活動を説明しました。その結果として現在世界各国に良質の翻訳家が育っていると活動の成果についても触れました。また、フィンランド文学の現状として「移民文学」がフィンランド語文学、スウェーデン語文学、サーミ語文学に次ぐフィンランドの文芸文化の新たな要素になっていると語りました。

一方イュルッカ氏は、「漫画的物語と現代画」と題して、フィンランドの絵本が漫画化傾向にある現状について報告しました。また、現代の絵本に見受けられる傾向として「時代の動向にともなうアイデンティティのありようをファンタジーによって取りあげている」とファンタジー文学の役割を語りました。

最後に翻訳家の末延弘子氏は、翻訳家の役割について、フィンランドの文学が持ちうる多様な色彩を日本の読者に伝えることが何よりも翻訳家として心がけていることであると語りました。また、フィンランドの文学機関の翻訳家育成制度や翻訳助成制度が翻訳家の大きな支えになっていること、そして、その重要性と社会的な意義についてお話をしていただきました。

【第14回東京国際ブックフェア開幕】

本日(7月5日)第14回東京国際ブックフェアが開幕しました。フィンランド文学情報センターのブースには、シュヴァンク氏、イュルッカ氏と本サイトスタッフ2名(末延弘子 / 五十嵐淳)の計4名が来場者の応対にあたっています。初日は、予想を上回る来場者があり、フィンランド文学情報センターの説明、人気の現代児童文学についての説明などに終日追われました。また、版権に関わる仲介役として多くの出版社と商談を行ないました。

本日の交渉の結果が、早ければ来年の春にでも実ればとスタッフ一同期待しています。7月8日(日)までブックフェアは開催されています。一人でも多くの日本の方々に、フィンランドの児童文学についてご紹介できればと思っています。興味のある方々は是非東京ビックサイトまで足を運んでいただきたいと思います。


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