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2006年度フィンランド政府文学賞 ユハ・イトコネンへ

Anna minun rakastaa enemmän

2006年度フィンランド政府文学賞の受賞者が発表され、ユハ・イトコネン(Juha Itkonen, 1975~)の小説『もっと愛させて(Anna minun rakastaa enemmän)』(TEOS, 2005)に15,000ユーロが贈られました。

ユハ・イトコネンの小説『もっと愛させて』は、世界的に成功を収めたフィンランドのロックスター Summer Mapleがアフリカの旅の途中に突然消息を失った所から話が展開します。このことを知ったSummer Maple(スヴィ・ヴァーフテラ)の元彼氏アンッティ・サロコスキは、若かりし頃のスヴィとの思い出や別れなどを走馬灯のように思い出しては、葛藤します。また、スヴィの母親であるレーナも、ロックスターとなり自分が近寄れなくなった一人娘スヴィの存在について考えなおします。親の世代では理解し難いSummer Mapleの音楽の世界(若者の音楽の世界)、そこで娘が追い求めていた夢、その夢の価値を認識しようとします。現代のロックシーン(若者文化)を舞台に、成功とその代償、愛と夢、そして 現実の要素を巧みに描写したベストセラー小説です。

【フィンランド政府文学賞】

フィンランド政府文学賞の過去の受賞者についてはこちらを参照して下さい。


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